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理化学研究所と中国科学院化学研究所との間で研究協力覚書を締結

2013年1月30日、理化学研究所(理研)と中国科学院化学研究所との間での研究協力覚書(覚書)の締結のため、万 立駿・前所長及び張 徳清・所長が和光キャンパスを訪問されました。

万前所長及び張所長はまず野依理事長と会談し、日中それぞれの科学や研究に関する最近の状況等について情報・意見交換がなされました。続いて張所長及び川合理事により調印式が行われ、万前所長・野依理事長・大江田理事・玉尾所長の同席の下、覚書が締結されました。

調印式では川合理事より挨拶があり、これまでの双方の機関の協力を振り返り、今後も人材交流や共同研究などを通じてさらなる協力を進め、環境や資源をはじめとする地球規模課題の解決や、持続可能な社会の実現など、広く社会に貢献していくことへ期待を寄せました。続いて万 前所長が挨拶を行い、理研と中国科学院の30年間にわたる交流について感謝の意を述べると同時に、科学において日中両国は着実に友好な関係を築いており、両機関の研究者が協力し、双方の組織のみならず日中両国の社会の発展に貢献していくことが重要であると述べ、今後の協力に意欲を示しました。

同日午後には、侯有機金属化学研究室、加藤分子物性研究室、Kim表面界面化学研究室、Yu独立主幹研究ユニット、中村特別研究室、機能性ソフトマテリアル研究グループ・生体模倣材料研究チームの計6つの研究室を訪問されました。それぞれの研究室で実施されている研究内容が紹介され、今後の協力の可能性について熱心に意見が交わされました。

両機関の間では、2007年に化学分野において基幹研究所との協力協定が締結されていますが、今回、理研との新たな覚書締結を機に、今後の連携センター設置を見据えて研究交流・人材交流を通じた協力関係を再構築・展開していくこととなります。

(中国科学院化学研究所の概要)

化学研究所は中国科学院の北京地区の研究所の一つとして1956年に設立された。化学分野を幅広く、また、複合的・総合的に進める基礎研究所で、3つの国家重点実験室と7つの中国科学院重点実験室も有している。450人を超える研究者・スタッフが在籍し、このほか、若手ポスドク及び大学院生は約1000人在籍している。主要な研究分野は高分子科学、物理化学、有機化学、理論化学。

調印式
国旗前

 

 

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